「美しい街」横須賀のために

   

 

★第4回  

 

  よこすか都市景観協議会賞・受賞団体紹介

 

①衣笠山公園の桜を保全する活動

 

 衣笠山公園は「日本の桜の名所百選」に選ばれている三浦半島随一の桜の名所ですが、近年、桜木の衰えや本数の減少などが著しいため、約10年前から近隣住民が中心になり、ボランティアで公園坂道の桜の下草刈や剪定・消毒・施肥等、整備を続けてきました。

 平成19年には正式に「衣笠山桜守会」を発足し、桜の植樹や実態調査を実施し、昨年は土壌改良と特定桜木に対する植物活性化液の継続散布による特別育成管理を試みました。数年後に効果が表れるのを期待しながら、地道な手入れを繰り返している、美しい景観を保つための活動です。

②よこすか「灯篭流しの会」

 

 昭和21年から始まった死者の魂を弔ってお盆のお供え物を納め、灯篭を海に流す「灯篭流しの会」は、毎年716日に三笠公園で開催され、「夏の風物詩」として横須賀市民の間に定着しています。

 本行事は、僧侶を始め、浄書・受付・運搬・清掃等,毎年約60人の市民によるボランティアスタッフ が運営してます。

 供養のために訪れる多くの市民が、沖合に流される灯篭を、三笠艦上から静かに見送る姿は厳かであり、当市の象徴である「記念艦三笠」を背景に夜の帳の中を漂う灯篭の小さな灯火舟の様子は、正に横須賀らしい美しい景観です。

YRPの「せせらぎ再生活動」

 

 横須賀リサーチパークのトンネルを抜け、YRP一番館の右奥に水辺公園がありますが、この公園からあたかも小川が流れ出ているように、矢崎創業㈱技術研究所が、道沿いに「せせらぎ」を作り整備・管理をしています。

 

 約15年間、小川をより自然に近い状態になって欲しいという思いで管理し続け、今では、葦や半夏生など季節の花が咲き、川エビや小魚が生息する等、自然そのままの小川に見えるようになりました。

 そのシステムは、ポンプ循環で水を流す人口の小川で、フィルター・殺菌灯等を組み込み、常に水をきれいにしていると共に、できるだけ雨水を利用しようと屋上に降った雨を地下タンクに溜めて、給水しています。

 水辺公園と小川がセットになり、歩行者や散歩を楽しむ人々の心を和ませ癒しを与えてくれる美しい景観になっています。